
わら納豆
わら一本に約1000万個の納豆菌
納豆を作るのに欠かせない「納豆菌」、学名を「バチルス・ナットウ」といいます。明治38年(1905)に農学博士の沢村真氏によって発見されました。納豆菌はバクテリア(細菌)の一種で、「姉知偲郁粧争楷酎(コウキセイユウホウシカンキン)」と命名されているように、私たちと同じように空気を呼吸し、生存条件が悪化すると胞子を作って休眠してしまう性格があります。納豆菌の大きさは2.3ミクロンくらいで、細長い形をしています。「枯草菌」の一種で、私たちの身の周りの空気中に浮遊し、枯れ草や枯れ葉、わら、穀物などに付着して生息しています。とくに多いのが稲ワラで、日本産のわら一本には、約1000万個の納豆菌が胞子の状態で付着しています。したがって、水田のあるところなら、高濃度の納豆菌がどこにでも生存しています。納豆菌は好温好湿菌であり、わらの保温保湿性の高さを好みます。日本人が大昔からわらを束ねて作った直に煮豆を詰めて発酵させてきたのは、両者の相性がきわめてよかったからです。乾燥するのを嫌う納豆菌のすみかとして、適当に湿り気のあるわらは理想的だったのです。納豆菌は高温や乾燥にも耐えうる胞子を持っているため、100度くらいの熱湯をわらにかけても、他の腐敗菌や雑菌は死滅してしまいますが、納豆菌だけが生き残ることができるほど、強い生命力を持っています。わらで納豆を作る場合、わらに熱湯をかけるのは、納豆菌以外の菌を殺菌する為です。
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